会員各位

 この度、令和4年3月10日付けで「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針の一部を改正する件」(以下「改正指針」)が告示され、4月1日から施行する旨、関係省庁より通知がありましたので、会員の皆様にご連絡申し上げます。
 今回の改正は、個人情報の保護に関する法律の改正(「改正後個情法」)に伴い、「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」(2021年3月23日告示)の見直しを行ったものです。詳細は厚労省HPなどを参照ください。

「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の一部改正について(通知)(212KB)
人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針(R4.3.10一部改正)(516KB)

1.主な改正点について
(以下は「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の一部改正について(通知).pdf の要約です。詳細は上記PDFを参照ください。)
(1)用語の定義の見直し
   生存する個人の情報:改正後個情法における用語を使用。
   死者の情報:定義は置かず、指針を準用。
   「匿名化」:この用語は用いず、改正後個情法上の該当する用語を使用。
(2)指針の適用範囲の見直し
   「個人情報でない仮名加工情報」について新たに指針に加わった。
(3)個人情報の管理主体の規定
   研究機関の長又は既存試料・情報のみを行う者が所属する機関の長であることを明示。
(4)インフォームド・コンセント(IC)等の手続の見直し
   改正後個情法における学術例外規定の精緻化に伴う見直し。
 ①新たに試料・情報を取得して研究を実施する場合(指針第8の1(1))
  ○侵襲及び介入を行わず試料を用いない研究:IC手続等を適切な形で簡略化できる。
  ○新たに取得した情報(要配慮個人情報を除く。)を共同研究機関に提供する場合:既存の同情報
   を提供する場合のIC手続等を準用。
 ②自機関で保有する既存試料・情報を用いて研究を実施する場合(指針第8の1(2))
  ○IC手続等を行うことなく利用できる既存試料・情報の種類を明示。
  ○社会的に重要性の高い研究での一定条件下での適切な同意又はオプトアウトの許容。
 ③他の研究機関に既存試料・情報を提供する場合(指針第8の1(3)・(4))
  ○提供される既存試料・情報が、試料及び要配慮個人情報の場合は原則ICを取得、それ以外は
   原則適切な同意。
  ○IC手続等を行うことなく提供することができる既存試料・情報を明示。
  ○一定の要件を満たす場合にIC手続等を簡略化やオプトアウトによる提供を許容。
  ○オプトアウトでの研究対象者等へ通知等について見直し。
 ④外国にある者へ試料・情報を提供する場合の取扱い(上記PDFを参照)
 ⑤その他(上記PDFを参照)
(5)改正前の指針第9章(個人情報等及び匿名加工情報)の見直し
   改正後個情法を遵守し、この対象でない試料及び死者の試料・情報についても、改正後個情法や
   条例等に準じた措置を講ずるよう努めることとした。
   また、改正後個情法は学術研究機関等にも適用されることに伴い、改正前の指針第18の2、
   19、20及び21を削除。
(6)経過措置
   改正前の指針及びそれ以前の指針の規定により実施中の研究については、個人情報保護関連法令
   及びガイドラインの規定が遵守される場合、従前の例によることができる。

2.ガイダンスの改訂について
  改正指針の各規定の解釈や具体的な手続の留意点等については、今後、ガイダンスを改訂し、
  3省(文科・厚労・経産省)のホームページに掲載する。

3.指針運用窓口について
  3省の指針運用窓口のいずれにおいても受け付ける。なお、医学的又は技術的に専門的な事項に
  わたる内容については、厚生労働省において検討し、必要に応じ専門家の意見も踏まえて対応
  する。

 以上、通知の概要をお伝えいたします。今後、ガイダンスが改訂されましたら、本委員会での対応を
アップデートしたいと考えております。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

研究倫理審査委員会
委員長 清水宏明
副委員長 上羽哲也