日本脳神経外科学会会員の皆様へ
今回の未曾有の災害に関しまして、貴学会から数多くの有益な情報提供をいただき感謝申し上げます。
現在、東北地方貴学会および本学会会員の情報に従い、抗てんかん薬を持参する医師団が、東北大学てんかん科、国立精神・神経医療研究センター病院てんかんセンター、西新潟中央病院てんかんセンター、静岡てんかん・神経医療センターから被災地へ派遣されております。今後は被災地から避難される方々の受け入れ、後続チーム派遣の問題、治療体制の連携など多くの問題が残されていますが、厚生労働省との緊密な連携の下、対応してゆきます。
日本脳神経外科学会員の方々には、すでに救助と治療にご多忙と存じますが、てんかんの患者さまにつきましても緊急な治療対応と安全な地域への移動の援助をお願いいたします。抗てんかん薬が入手困難な場合には地域の日本てんかん学会てんかん専門医(本学会HPに掲載)あるいは会員へお問い合わせください。
また、本学会賛助会員の各製薬会社から提供された抗てんかん薬を東北大学病院、仙台医療センター災害対策本部(022-293-1111薬剤科)にあずかっていただいております。抗てんかん薬の在庫が少なくなった治療施設の方々には、同施設へご連絡の上受け取りのご相談をお願いします。
日本てんかん学会は貴学会の密接なご協力をいただき、この災害で困難な状況に直面するてんかんをもつ方々の治療に責任を持って対応したいと思います。以上、各方面の方々のご協力に感謝しつつ、復興を願って本学会理事長から緊急のメッセージといたします。よろしくお願いいたします。
平成23年3月19日
日本てんかん学会
理事長 兼子 直