2018年第43回組織細胞化学講習会:
組織細胞化学技法の基礎から最先端まで:形を観て、機能を識る
第43回組織細胞化学講習会は2018年8月2日(木)~4日(土)の日程で
奈良県にて開催させていただきます。8月2~3日は奈良市の「なら100年会館」にて講演、4日は橿原市の「奈良県立医科大学」でWetラボを行います。
あらゆる細胞や組織を可視化してその機能の解明を試みる組織細胞化学の技法は、バイオサイエンスに関わるすべての研究者にとって必須の技法の一つになっています。本講習会では「組織細胞化学技法の基礎から最先端まで:形を観て、機能を識る」というテーマの基、組織細胞化学の分野でご活躍されておられるエキスパートの先生方を講師にお招きし、現場ですぐに役立つような実際に即した技術的な面を重点的に解説していただきます。今回は17演題を予定しており、基本的な組織化学の方法に加え、蛍光・化学発光ライブイメージング法、個体の透明化技術、ゲノム編集技術など最新の技法についてもご講演いただきます。さらに、8月4日のWetラボにおきましては、講演内容を可能な限り網羅できるように14コースを準備しており、これらの技法に精通した第一線の研究者や、組織細胞化学研究に必要な機器開発に携わる企業の専門家の方々に、丸1日かけてじっくりと対応していただきます。最近はインターネットで様々な情報が手軽に入手できる時代になりましたが、実際に生の材料を手にして、リアルタイムで実験手技が学べるWet Labは、皆様の今後の実験等に大変有用であると思います。組織化学の初心者やこれから始めたい方には一から学べるような、中級者・上級者の方には自分の手技や知識を振り返り、改めて組織化学を正しく学び、さらに先進的な応用を追求できるような講習会にしたいと思っております。
「日本のはじまりの地」とも言われる奈良から、組織化学技法の基本を振り返り、最先端までを味わえる講習会にしたいと存じます。是非、多数のご参加を頂きます様、ご案内申し上げます。講習会の詳細、最新情報、受講のお申し込みは、講習会ホームページをご覧下さい。
http://kjshc.nacos.com/
「あおによし寧楽(なら)の京師(みやこ)は咲く花の薫(にお)ふがごとく今盛りなり」と万葉集にうたわれた古都・奈良は、世界遺産及び国宝・重要文化財に指定された多数の社寺や古風な料亭が奈良公園と一体化して広がり、古代から大切にされてきた鹿の群れとともに来訪者の心を癒します。「なら100年会館」は世界遺産の興福寺、東大寺や春日大社の近くです。また、Wetラボを開催する奈良県立医大は大和三山に囲まれた藤原京の地に位置し、たおやかな田園風景の中に、古代ロマンを感じていただけると思います。是非この機会にご来訪賜り、1300年の歴史を誇る古都・奈良の魅力や飛鳥時代の息吹も満喫して頂ければ幸いに存じます。
第43回組織細胞化学講習会 実行委員長 西 真弓
奈良県立医科大学・第一解剖学講座・教授