日本脳神経外科学会
会員各位
日本メドトロニック株式会社が製造販売するEasyDrill パーフォレーター(資料)が、自動リリース機構が作動しなかったために、頭蓋骨を貫通し、脳に穿通損傷を惹起した事故が発生した旨の連絡が、会員の方より本学会にあり、原因解明まで本製品を使用しないように推奨しておりました(2020年10月お知らせ)。
当該製造販売会社による調査結果報告を以下お知らせします。「本事象の原因調査については、海外製造元での調査の結果、原因の特定には至りませんでした。返却されたすべての製品を海外製造元にて調査した結果、自動リリース機構の不具合は認められず、設計の意図したところで自動リリース機構が作動することを確認しております。なお、本事象の原因の特定には至らなかったことから、弊社は国内での販売を中止致しました。」
本学会の研修プログラム参加施設責任者に依頼した「パーフォレーター不具合実態一次調査」アンケート結果によりますと、その他の製造企業による製品でも不具合が報告されています。医療機器委員会・医療安全管理委員会として、その他の製造メーカーにこの件について問い合わせましたが、不具合の発生については把握されているものの、現時点で明らかな構造上の欠陥についての情報は得られておりません。各施設に於かれましては、パーフォレーターの使用に際しましては、稀ではありますが不具合の発生にご留意いただきますようお願い申し上げます。
医療安全管理委員長 佐藤 慎哉
医療機器委員長 三國 信啓